ベースボールグラブ・ミット | Studio D`artisan&SA. 

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レプリカジーンズのパイオニア ステュディオ・ダ・ルチザンのブログ


本日のブログは野球グローブの話

※ダルチザン社長 藤川所蔵のコレクションを一部紹介しながらの説明です。
(学生野球を経験し、日本のモノ作りと野球を愛し
特に日本の古美術品・ベースボールグッツをコレクションしています。)

野球のゲーム形式の原型は1830~1840年頃に作られたと言われています。
そのころの野球はグローブというモノがなく
素手でボールをキャッチするゲームでした。

強い打球を素手で受ける為、負傷する選手も多くいたそうです。

1885年には野球グローブの特許が申請されます。


初期の野球グローブは、素手と同じようにボールをコントロールしようと
指先がカットオフされていました。
グローブが使われだした時代、グローブを使っている選手は
素手でボールをキャッチしない為、
『臆病者』・『弱虫』と野次られたり、からかわれたりした
というエピソードが残っています。

その原型のグローブが出来てから1世紀以上の年月を経て
投球・打球・送球を受ける為の機能・形状・耐久性・選手のポジション
多くのメーカーが全精力を注ぎ試行錯誤を繰り返し
現代の形(優れた形状)に至りました。


上記のグローブは今から50年以上前の
アメリカ マクレガー製


当時のミットは現在のモノとはかなり形状が異なっています。
マクレガー社のトラッパーグローブで非常にめずらしい右投用ファーストミット
トラッパーモデルは1940年に製造発売開始しされ1950年代頃は大人気でした。



"Ferris Fain"のサインが刻印されています。
Ferris Fainは アメリカンリーグで2度の首位打者に輝いた一塁手。

所属球団
Philadelphia Athletics (1947–1952)
Chicago White Sox (1953–1954)
Detroit Tigers (1955)
Cleveland Indians (1955)

通算打率 .290
通算安打 1139
通算打点 570 
アメリカンリーグ首位打者:1951, 1952年 


パテントナンバーも刻印されています。


このヴィンテージミットは、表面、補給面は当時のオリジナルで
平裏(手入れ部分)やレースを丁寧に補修しています。




もうひとつご紹介するミットは
上記と同じMcGREGOR Mitt


使用頻度が高かったのか、カウハイドのレザーが大きく経年変化しています。
捕球面の革色は美術品のようです。


ヴィンテージグローブでみられるレトロな刻印も魅力です。
Lee May 選手モデル


こちらのミットもレース部分を丁寧に補修しております。
メンテナンス・補修をおこなうことで本当に長い年月使用することができます。

※今回、ヴィンテージミットを補修して頂いたのは
奈良県大和郡山市にある昭和42年創業の老舗『BBA』さん
国産のモノ作りに対する熱意、こだわり
子供達に対する愛にあふれたミットメーカです。
BBA ホームページ
http://bba.co.jp/index.html


岡山でのジーンズ製造に情熱を注ぎ込むメーカー『ダルチザン』
奈良の国産グラブ製造に情熱を注ぎ込むメーカー『BBA』
この2社のモノ作りに対する情熱を掛け合わせ、
国内で最高のモノを作ろうというプロジェクトが動き出しています。

乞うご期待ください